
2024年7月19日 丹波篠山にて
朝から容赦ない太陽が照りつける真夏日。今日は3回目となる豆活の日だった。前回から17日が経ち、丹波篠山の黒豆畑へと向かう道のりで、既に額に汗がにじんでいる。
畑に到着すると、目の前に広がる光景に思わず息を呑んだ。前回訪れた時とは打って変わって、黒豆の苗が雑草の海に埋もれそうになっている。真夏の太陽と、この時期特有の夕立の恵みを受けて、作物も雑草も驚くほどの勢いで成長していたのだ。
雑草との静かな戦い
「これは大変だ」と心の中でつぶやきながら、サンシェードのついた帽子で首元の日焼けをケアしながら活動をする。黒豆の苗が雑草に覆われてしまえば、大切な風通しや日当たりが悪くなってしまう。一株一株を丁寧に確認しながら、雑草刈りの作業に取りかかった。
1畝を整備するのに1時間半。最初は「こんなに時間がかかるのか」と思ったが、作業を進めるうちに、この時間の意味が分かってきた。しっかりと根を張った雑草を刈り取る。スコップで土を掘り起こし、根っこから引き抜く。汗が滴り落ち、終わる頃には手の握力がなくなるくらいになるの想像以上の重労働だ。。
それでも、雑草を取り除いた後に現れる黒豆の苗の清々しい姿を見ると、疲れも吹き飛ぶ。気合を入れながら、次から次の株へと移っていく。
毎回丁寧に作業記録を次回の豆活のために書き留めている。こちらは、前回の記録です。
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自然の恵みと農作業の意味
作業を続けながら、ふと空を見上げる。真っ青な夏空には入道雲がもくもくと湧き上がり、午後には夕立が来そうな気配だ。この強い日差しと適度な雨が、黒豆を大きく育ててくれる一方で、雑草の成長も促している。自然の力は公平で、時には農家泣かせでもある。
手を動かしながら考える。スーパーで何気なく手に取る黒豆も、こうして誰かが汗水流して育てているのだ。一粒一粒に込められた想いと労力を思うと、食べ物に対する見方が変わってくる。
収穫への想い
4時間ほどで作業を終えて畑を振り返る。整然と並んだ黒豆の苗が、日を浴びて輝いて見える。今日の苦労も、秋に丸々と太った美味しい黒豆として実を結ぶための大切な過程なのだ。
丹波篠山の黒豆は、その美味しさで全国的に知られている。その品質の裏には、こうした地道で根気のいる作業があることを、身をもって実感した一日だった。
次の豆活までには、また雑草が伸びているかもしれない。でも、それも含めて農業の現実。大変だけれど、なぜかまた畑に足を向けたくなる。それは、自分の手で育てた作物を収穫する喜びを、少しずつ感じ始めているからかもしれない。

今日のまいどあり
一年で一番暑さがますこの時期の作業が一番大変である。毎度思うことであるが、一年中この作業に従事する農家さんは大変です。わずか半日でふらふらになる自分の状況を考えると食のありがたみを感じずにはいられない。