ものづくりの楽しさと難しさなんて
書いては見たものの・・・Www
ものづくりのこだわり
正直、ものづくりはどこまでこだわるか?
どのレベルを基準点にするのかだなんて
思う今日この頃です
クリーニングタグを50年
ひたすら作り続けてきたメーカーが
新しいことにチャレンジするのが
容易でないことは分かっていたはず・・・
しかし、国内のホームクリーニング市場が
シュリンクしていく中で何かできないかと
考えてみて弊社の取り扱いする
耐洗紙(クリーニング用洗浄時識別ラベル)
俗にいう(クリーニングタグ)洗える紙
日常生活でクリーニングタグにしか
使われたことのない
この紙で何かできないか?
そして考えた我が社の強みは何かを
我が社の強みは洗えるほど丈夫な紙
いわゆるこれが世間一般にない
唯一の我が社の強みでした
そして出会ったのが文具業界でした
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ロフトやハンズやTUTAYAをうろうろ歩いて
結局、目につくいたのは紙製品です
出会いに感謝
お店に並ぶ商品を見て閃いた
そこでコンタクトをとったのが
文具業界の著名なデザイナーさんの
HI MOJIMOJIさんでした
会ってみて興味を持って
くださったことに感謝でした
そして、協力を得て商品を
手探りで作ってみました
いざ、作り始めると初めてのことばかりで
思うような作品には、中々完成しません
色々と無理があるのは
やり始めてからわかることばかりです
先ず、着手することにより前に進む
わからないことは、教えて貰えば良い
そんなスタンスで始めたものの・・・
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問題にぶち当たると
どこに聞けば良いのか
何をすれば解決できるのやら
混沌とした闇に入ったままで
そこから抜け出すことは簡単ではなく
失敗、失敗の連続です
元々、長年やってきた業界の当たり前が
通用しません
そして、ものづくりにおいて
それぞれの業界における対象となる
お客様のこだわりや精度の質とか
内容レベルが異なります
初めに作った商品がこちら
TAGGED for Garden
渾身の作品でした
風や雨で飛ばない枝に巻きつける
園芸用タグ
NHKのまちかど情報室で取り上げてもらい
すごい反響でした
園芸店、ホームセンターやセレクトショップ
海外からも見積もりオファーも殺到しました
しかし、価格が高すぎて話になりません
何故ならば、
作るのにカッティングプロッターで
10枚作るのに10分
つけた価格が3枚で300円
その後の反響は、沈黙でした(汗)
ハンズさんでも取り扱いは
いただいたものの
この商品がなんであるのかわからず
また説明が必要なわかりにくい商品は、
売れないことを学びました
そして、TAGGED for Gardenを機に
趣味の六甲山山行であちらこちらにつけて
耐久テストする中
アウトドアで使える丈夫なメモ帳が
できないかと考えるようになりました
そこで障害になったのが耐洗紙には
洗えるほどの厚い紙のタイプしかなく
カードにはなっても
メモ帳にはならなかったのです
新しい紙を作ってみるという発想
そこで協力してくれたのが
紙の販売代理店の平和紙業さんであり
さらに紙の製造を担当する
リンテックさんでした
この協力があって初めて
メモ帳にすることができたのです
試作用のモックは、早くできましたが
ここで現れたのが商品へのこだわりです
そしてまた新たな二つの課題
➀洗えるメモ帳にする
これには、洗ってもバラバラに
落丁しない製本方法が必要
普通の背のりのくるみ製本では
洗うに耐える紙なのに
濡れると落丁してバラバラになります
そこで教えてもらったのがPUR製本です
このPUR製本で加工するとどんなに
分厚いカタログでも落丁しません
この製本機を導入することにより
洗えるほど丈夫なメモになりました
➁アウトドアで使いやすい
手にフィットするくびれた
デザインで仕上げる
このくびれたデザインで仕上げるにに
半年以上の研究が必要でした
初めは、トムソンで抜いた中身に
同じ形に抜いた表紙をつけるで
解決しようとしていましたが
生産性が悪い上に中身も
表紙もグリップしやすい
くびれたデザインを握った時に
指に引っかかりのあるバリが出て
気になります
そこで製本後にくり抜くことを
考え他のですがメモに厚みがある分
型抜きするとコバの部分の紙が
裂けて仕上がりが汚いのです
これについて断裁機のメーカーさんに
テスト機を貸し出していただき
半年ほど研究に研究テストを
重ねようやく満足のいく仕上げになりました
そして今日もこだわりの部分で
四苦八苦しています
しかし、今までにないこだわりの商品が
できることに喜びを感じます
ものづくりは、難しくもあり
難しいからこそ楽しくもあるのです
以前、イエローハットの鍵山秀三郎氏の講演で
人には、3つの喜びがある
・人から教えてもらう喜び
・教えてもらってできるようになった喜び
・人に教えることのできるようになった喜び
これらの喜びは、ものづくりにも
共通した喜びのように思います
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