


初節句の輝きから~馬子にも衣装の真意~
清々しい新緑の揺れる5月5日、我が家では特別な日を迎えました。小さな命が初めて迎える端午の節句。
兜を被った孫の姿を見つめながら、ふと「馬子にも衣装」という言葉が心に浮かびました。
「馬子にも衣装」—これは、普段は地味な仕事をしている馬を引く人(馬子)でも、晴れ着を着れば見違えるように立派に見えるという意味の慣用句です。
一方、「孫にも衣装」というのは一般的な慣用句ではありません。しかし、この日の孫の姿を見て、新たな言葉が生まれそうな気がしました。

伝統的な兜に身を包んだ幼い姿は、確かに普段とは違う男の子らしさを漂わせています。「馬子にも衣装」とは、装いによって人の印象が大きく変わることを教えてくれる言葉ですが、この日の孫は違いました。彼は衣装に飾られるのではなく、純粋な輝きで衣装そのものを生き生きとさせていたように感じました。


私たち大人が「馬子にも衣装」と言うとき、どこか外見の変化だけを見ているかもしれません。しかし、子どもたちは違います。彼らは衣装を通して、歴史や文化、そして家族の愛情を纏っています。ここに「馬子にも衣装」と「孫にも衣装」の本質的な違いがあるのではないでしょうか。
晴れ着は確かに人を美しく見せます。しかし、最も輝くのは、その中に宿る魂です。
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初節句を迎えた孫の小さな瞳に映る未来を思いながら、私はこの慣用句の新たな意味を心に刻みました。衣装が人を飾るのではなく、人が衣装に命を吹き込むのだと。