ジャガイモの種芋を植えた。


まず深さ10センチほどの穴を掘る。そこに種芋をひとつ置くのだが、このとき芽をひとつだけ残して、上に向けて置くのがポイントだ。複数ある芽を欲張ってそのままにすると、株のエネルギーが分散して実が小さくなる。だから芽かきをして、一点に集中させる。そして種芋と種芋の間には鶏糞を施して、土をかぶせる。
やることは単純なのに、妙に緊張する。芽がひとつで本当にいいのか、深さはこれで合っているか。土の中では見えないから、信じて埋めるしかない。
イチゴは、もう花を咲かせていた。白くて小さな花が、黒マルチの上でひっそりと開いている。いくつかはすでに赤みを帯びた実になりかけていて、思わず「早いな」と声が出た。



ただ、気になるのはランナーだ。
親株からするすると伸びた細い茎が、マルチの上を這うように広がっている。放っておけば子株が増えて来季の苗になるのだが、今はまだ結実の時期。株の体力を実に集中させたいなら、ランナーは早めに切るべきだと頭ではわかっている。わかってはいるのだが、あの伸びようとするエネルギーを途中で断ち切ることに、毎回どこかためらいを感じる。
今日の振り返り
植物は、黙って主張する。
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ジャガイモはまだ何も言わない土の中で、イチゴはすでに次の世代へ手を伸ばしている。どちらも、こちらの都合などお構いなしだ。畑に来るたびに「また宿題が増えた」と思うのに、それでもまた来てしまうのは、たぶんそういうことなのだと思う。これからどれくらいでジャガイモの芽が出てくるのか楽しみである。
