クリーニングで使う洗えるほど丈夫な紙である耐洗紙を何か他の分野で生かしたい。他の紙にない特性を生かして商品化できないかと取り組み初めて4年でようやく遠くに光明が見えてきました。HI MOJIMOJIさん力を借りて以前から頭の中で思い描いていた商品に出会った。
TAGGED for Gardenの試作から
それは、「デザイン性」と「必要性」のある商品の発想に今まで止まっていた時間が動き始めた瞬間でした。
そして、できたのがTAGGED for Gardenという巻きつけるガーデニング用のカモフラージュタグです。葉っぱや蝶々の形をしたプランツタグです。
今まで無かった商品の特性
通常、園芸用のタグは、買ってきたそのままのフィルムで土に差し込むタイプが大半で風に飛んでなくなったりします。また、フィルムのものになると書き込むことができません。その点、巻きつけるタイプは、風に飛んでなくなる心配もなくまた紙であるがゆえに色々なメッセージを書き込むことができるメリットがありました。
はじめに、仕上がってきたデザインは、この様な商品でした
商品化への課題問題
この形を見て紙の印刷は、容易だが形に抜く加工に大変な苦労をしました。というのも我々の手持ちの機械でできるトムソン抜きの加工は、角度の鋭利な間隔の短い連続抜きができないのです。このとこによって印刷した後、このためだけにカッティングプロッターを導入し加工し始めました。トムソンの様に刃型で一気に連続抜きするものでなく気の遠くなるほどの時間と手間がかかりました。これでは、どこまで行っても採算ベースに乗りません。
広告
次にトライしたのがトムソン抜きでどうしても不可能な繊細な部分だけカッティングプロッターで加工してそうでない部分は、スピーディーに処理できるトムソンのマシンで加工しました。ようやくこれで製品化の目処をつけました。初めのデザインからここまで1年半かかりました。
注目を浴びた新商品TAGGED for Garden
製品化されるまでにセールスプロモーションとしては、2014年11月に日経MJに掲載され、ムック本スプーンにも
その後、2015年2月には、NHKのまちかど情報室で全国放送いただき一気に全国のホームセンターから問い合わせをいただいたり遠くは韓国のセレクトショップからも見積もりの依頼をいただきました。テレビの取材では、知り合いの方や普段取引のあるクリーニング業者様にも協力をいただきました。
広告
## 世の中にTAGGEDを出してはみたものの ##
この年の4月ごろから新商品に興味を持っていただき東急ハンズさんからのお取引いただく様になりました。この辺りまでは、前途揚々でどれくらいビジネスになるかがとても楽しみでした。しかし、実際にお店に並べて販売し始めると思う様に売れません。実際に東急ハンズさんの売り場を覗いてみると商品の説明はなく、この様な形でただ並べられているだけでした。
つまりは、新たらしい用途開発でどの様に使うものなのかお客様に対して親切丁寧に説明をして初めてどこでどの様に使うのかがわかるという手のかかる商品だったのです。そこで、考えたのがお客様に説明を一々しなくても分かってもらえてなじみなる商品を開発するということです。そこでネックになったのが、紙の厚みです。元々クリーニングで使う耐洗紙は、一種類の厚みしかなくかつその厚みは、カードの様でした。このことが次の開発の障壁になりました。そこで馴染みのある文具としてメモ帳やノートが作れないかと考えた時、どうしても必要になるのが紙の厚みを薄くすることだったのです。そこで長年耐洗紙を供給してもらっていいる特殊紙の専門代理店である平和紙業さんに相談したところリンテックさんが協力してくれるということになりテスト抄造してみるととても良い紙ができました。紙のコシ、厚み、ペンで書いた文字の裏抜けがなく、長期保存の効く中性紙、これらの条件が揃った特別な紙が皆様の協力でできました。もうこうなったら次は、メモ帳を作るしかありません。
▼関連記事はこちらからどうぞ
今日のまいどあり⤴️
初めてやることは、まさにトライアンドエラーの連続です。やりたいなんとかしたいの熱量だけが現状の課題を動かす行動になるものです