今回でVino Hayashiのパスタ大好きは3回目です。テーマは、「フリッジ」
フリッジは、マッケローニの発展型としてカンパーニア州で生まれる。棒に記事を絡ませ、引きずる様に転がす。マッケローニの中空構造に螺旋のねじりを加えたもの。つまり、フリッジはどんなパスタよりソースを絡めてくれます。
フリッジには、穴のあるフリッジと穴のないフリッジが上図の様にあります。
パスタは、元々手で作られていましたが、十九世紀になると様々な押し出し機が生まれ、複雑な形の乾燥パスタが機械で作られるようになってきました。こちらは、穴のないパスタです。その穴のないタイプが現在では、よく知られるものです。ただ、元々は、紡績の糸巻き棒に細く長く伸ばした生地を開きつけて作ったもので、その作るときの棒を抜くと中空になり穴の空いたフリッジになった。
シチリアやサルデーニャ、イタリアの南部を中心にいろんな所で、棒に巻きつけてパスタを作っていた。ただその時点ではフリッジという名前はなかった。それが十七世紀か十八世紀のある頃から、カンパーニア州グラニャーノ周辺で紡績工場のフーゾ(糸巻き棒)に巻きつけて作られる様になった。一説では、フーゾで作られたものと言う意味合いでフリッジと呼ばれる様になったと言われているらしい。
そして、第3回で送られてきたパスタとソースはと言えば
① イワシとフィンネルのシチリア風
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シチリア島の支配権をめぐり、ビザンツとイスラムの両帝国が争った九世紀、アラブ人軍隊が兵士の空腹を満たすためにシチリアで獲れるイワシと周囲に自生するフェンネルを使い戦場飯として作ったのが始まりらしい。
▲こちらが今回のフリッジです。
フェンネルの茹で汁は、ブイヨンになりそこへイワシの旨みが加わりそこへ松の実のナッツの様なコクが絡み合う。最後に炒ったパン粉をかけると旨みが増します。
色合いは、あまり良くないがパン粉が良い仕事をしていてスープとの相性も抜群でした。
② ナスとトマトのノルマ風
シチリア島かターニャが生んだ作曲家、ベッリーニの歌劇曲「ノルマ」は、地元カターニアでは「素晴らしいもの」の代名詞。つまり「素晴らしくおいしいパスタ」という意味です。
あまり綺麗に撮影ができず残念でしたが、味わい的に言うとどちらのスパゲティーも素晴らしく今回も色々とパスタについて学ばせていただきました。
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今日のまいどあり⤴️
今回のテーマは、フリッジそして舞台は、シチリア島カターニアでした。イタリアも日本とよく似た縦長の地形で地域によって大きく気候の違う多くの風土を要した国土で地域地域の顔があり特産物も代わりその地域性特色が顕著なものがあり楽しい国です。それらに応じて環境や歴史から紡ぎ出される産物は、とても興味深く味わいのあるものです。